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◆◆ 御由緒 ◆◆
一 御由緒
 芝大神宮は、伊勢神宮の御祭神、天照大御神(内宮)、豊受大神(外宮)の二柱を主祭神としてお祀りしています。御鎮座は遠く平安時代、寛弘二年(1005年)一条天皇の御代に創建された由緒あるお社です。
 古くは、飯倉神明宮、芝神明宮と称され鎌倉時代においては、源頼朝公より篤い信仰の下、社地の寄贈を受け、江戸時代においては、徳川幕府の篤い保護の下に社頭はにぎわい大江戸の大産土神として関東一円の庶民信仰を集め、「関東のお伊勢さま」として数多くの人々の崇敬を戴きました。その当時の賑わいは、広重の錦絵に窺うことができます。
 その後の当宮の社史をみますと、明治、大正、昭和初期の関東大震災、太平洋戦争の激動期においても、数多くの苦難にも耐えて氏子並びに崇敬者に支えられ現在の御社殿に至ります。

二 天照大御神の信仰
 芝大神宮のご祭神はお名前を天照大御神と申し上げます。アマは<天>、テラスは<照り輝きなさる>の意で、オオは美称、ミは敬語です。神名には<天にあって照り輝きなさる偉大な神>の意味があり、唯一の神として宇宙に照り輝く神徳・神威が示されています。

<記紀神話では、次のように語られています。>
 天地の初めに現われた神々の中に伊邪那岐命(いざなぎのみこと)と伊邪那美命(いざなみのみこと)がいらっしゃった。二神は夫婦で、日本列島や神々を生みなさった。ところが伊邪那美命は火の神を生み火傷(やけど)を負って亡る。そしての死者の国である黄泉国(よみのくに)へお行きになった。そこで、伊邪那岐命は伊邪那美命を呼び戻すべく後を追って、そこで死の穢れ(けがれ)を得なさった。伊邪那岐命はその穢れを除こうと禊(みそぎ)をなさった。その際、左目から生まれたのが太陽の神である。この中の太陽神こそが天照大御神でいらっしゃった。
 伊邪那岐神は天照大御神に「高天原(神々の世界)を治めよ」と命じなさったという。それは「高天原の主宰者であれ」ということであった。神々の中の神を、天照大御神だと感じ取っていたのである。
 高天原の主宰者の務めを委任なさった時、伊邪那岐神は、天照大御神に珠を授けなさった。その珠を御倉板挙神(倉の棚の祭った穀霊)という。これは穀物の神霊(みたま)としての神徳を天照大御神に持たせなさったということだ。大御神は、農作物が豊かに稔(みの)るようにと助成する神でもいらしたのである。
 記紀神話はまだ語る。弟神である須佐之男命(すさのおのみこと)(荒々しい暴風の神)が高天原で狼藉に及びなさった。そこで二神は、いずれが正しいかを証すために、誓約をなさった。ここでは姉として弟を諌めなさる大御神が語られる。天照大御神は女神として描かれています。この誓約で優勢に立ちなさった大御神は、高天原の主宰者である同時に、皇祖神(皇室の祖先神)としての神格をもお示しになったわけである。右は天皇陛下が伊勢の神宮と宮中の賢所とで、天照大御神を篤(あつ)く奉斎(ほうさい)なさる由来でもあります。
 記紀神話の伝えはまだあります。天照大御神が忌服殿(いみはたどの)で神御衣(かんみそ)を織りなさったと述べている。大御神は機織りの神でもいらします。先の農耕とも相俟(あいま)って、産業に関わる神徳を備えておいでになるというのであります。
 神武天皇(初代の天皇)の東征に関する段では、苦戦中の天皇を救済すべく、高倉下(たかくらじ)に夢のお告げを下し、神剣をお与えになった。神武天皇はこれによって窮地を脱出なさった。
 また神功(じんぐう)皇后と関わる伝えも記している。大御神が皇后に神懸り(かんががり)なさり、男子(後の応神天皇)の誕生を予言なさったというのだ。右は、天照大御神が武勇・予言に関わる神徳をお持ちであることを示しているのである。
 このように、天照大御神の神徳はいつの時代にも慕われ、各地で分霊(わけみたま)が奉斎された。これを神明社といいます。芝大神宮ももとは<神明さま>と呼ばれていた。中世には三社託宣(さんじゃたくせん)といって、伊勢神宮・春日神社・石清水八幡宮の神々を祀ることが習いとなる。新に開墾された土地には社(やしろ)が設けられ、この三社が勧請(かんじょう)された。その結果、天照大御神の信仰はさらに広まる。そして近世には<おかげ参り>が流行(はや)り、伊勢に詣でることは庶民の憧れともなった。
 こうした信仰の背後には、前に述べたような、幅広い神徳をお持ちである大御神への、信仰の歴史があったのである。
<芝大神宮社報より引用いたしました。>


三 御鎮座一千年
 来る平成十七年(2005年)九月十六日に御鎮座一千年を迎えます。今日では、この芝地域は、大江戸の下町から近代都市の形成により大東京のオフィス中心地へと変貌を遂げると共に、当宮も時代の先端を担う企業から御祈願が社頭、社外を通じて多くなりました。
 以上申し上げたとおり当宮は、都心における神社として、古くから良き日本の伝統の保持に努め、新しき時代に即応し邁進発展している神社です。
 この度の一千年記念事業を通じて二十一世紀、国際化情報産業時代に即応した神社環境づくりの一環として、建物設備、参道、石段等の増改修・充実化を推進し参拝者の便宜に寄与すると共に公共の福祉、社会の発展に貢献致す所存です。
    
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